クアラルンプールからシンガポールへの行き方
シンガポールとクアラルンプールを結ぶ交通手段はたくさんあり、昼夜問わずたくさんの人が行き来しています。電車の旅も味わい深いですが、バスを使ったほうがより快適で、移動時間も短くなります。
クアラルンプールからシンガポールバスでへ
クアラルンプールからシンガポールへのバスの旅は、だいたい4時間半から6時間ほど。越境で時間を取られるかどうかが問題です。祝日にかぶったりビザに問題がある同乗者がいた場合、また税関の申告をしていなかった人がいた(頻繁に起こりますので下記の注意参照)という場合以外は問題ないでしょう。クアラルンプール南部のメインターミナルで通称TBSと呼ばれるバンダー・タシック・スラタンバスターミナル、KLCCの東側ベルジャヤ・タイムズ・スクエアなど、クアラルンプールからシンガポールへ行くバス路線はたくさん種類があります。
クアラルンプールからシンガポール市内行きのバスの種類は様々。市内中心地の北東、ビーチロードにあるゴールデンマイル・タワーへ向かうトランスタートラベル、さらに北東へ向かうゴールデン・コーチ・エクスプレス、市内中心地から西側にあるコンコルド・ショッピングセンターの近くにはスター・コーチ・エクスプレスがあります。
普通のバスは1列に4席あると思いますが、これらのバスのほとんどが3席のみのVIP仕様となっていて、ゆったりと旅を楽しめます。市内観光バスでさえ、かなりハイグレード。料金はスター・コーチ・エクスプレスが22〜28シンガポールドル(66〜84マレーシアリンギット)では午後11:45に出発して早朝にシンガポールに到着する便があるため、ゆとりある予定が組めます。
クアラルンプールからシンガポールへのアクセスで、一番ラグジュアリーなのはトランスファー・トラベルのバスです。他のバス路線と比べて高額(36シンガポールドル/111マレーシアリンギット)ですが、独立シートが16席のみの超高級仕様。シートはとてもゆったりとして快適でほぼフルフラットになり、フットレスト、各自エンターテイメント用スクリーンやコンセントを完備。移動中は温かい飲み物やスナックに、肉・野菜・サイドディッシュがついたランチやディナーもサーブされます。バス内にトイレはありませんが、途中2回ほどトイレ休憩があるので心配いりません。そんなに長くない移動時間ですが、高級な気分を味わいたいという方にはトランスファー・トラベル・バスがぴったりです。
トランスファー・トラベルのシンガポール行きバスは一日に複数便運行していて、一番早い便は朝7時出発なのでホテルのチェックインの時間に十分間に合います。一番遅い便は夜6時に出発し、到着は10時半過ぎになります。午後3時以降のバスに乗る場合は、事前にホテルの予約を済ませておかないと現地でホテルが見つからないままウロウロすることになってしまうので気をつけましょう。
越境手続きはとても簡単で、バスを降りてパスポートにスタンプをもらえばOKです。シンガポール側に入るとイミグレーションがあり(オフィサーの所で少し並びます)、荷物のスキャンをします。全て手続きが終わったら、もう一度同じバスに乗り込んでください。
注意マレーシアとシンガポールの国境を越える時は、税関に申告していないアルコール類を持っていないかよく確認してください。関税は高額で(一瓶あたり約70ドル!)、缶ビール一本の違反であったとしても、最大700ドルの罰金を取られることがあります。越境時は絶対にアルコール類を持たないようにしましょう。
豆知識シンガポールへのタバコの持ち込みは禁止されていて、さらにドラッグの持ち込みは死刑になります。自分の身の安全のために、頼まれても(たとえお礼にお金をあげると言われても!)知らない人の荷物を代わりに運ぶような真似は絶対にしてはいけません。
クアラルンプールからシンガポール電車でへ
2016年5月から、クアラルンプール〜シンガポール間の直通電車はなくなってしまいました。以前は夜にクアラルンプールを出発して朝6時にシンガポールに到着する便利な#25トレインがありましたが、もう廃止されました。今だと、高速電車ETS(クアラルンプール〜ゲマスまで2時間半)、シャトルトレイン(ゲマスからジョホールバルまで約4時間)、そしてまた違う電車でジョホールバル・セントラルからウッドランドまで20分と、3本を乗り継がないといけません。バスは約5時間で到着する一方、電車より高くつきます。8時間かかっても60マレーシアリンギット以下で済む電車で行きたいという人は、ジョホールバルでストップオーバーするのもいいかもしれません。シンガポールより宿泊費も食費も安く済みますし、マレーシア第二の都市を観光するもよし、世界最古の熱帯雨林のひとつであるエンダウ・ロンピン国立公園を散策もできます。ジョホールバルの詳細はクアラルンプールからジョホールバルへを参照。注意シンガポールの古いコロニアル鉄道の駅はもう使われていません。クアラルンプールからの電車はジョホールバル・セントラルに到着しますので、そこまではシンガポール・セントラルからローカルバスを使ってください。
なぜシンガポールへ行くのか
川沿いのコロニアル風マンションがピカピカの最先端高層ビル群とマッチした町並み。オーチャード・ロード近くのモダンなショッピングモールは、賑やかなチャイナタウンやリトルインディアのマーケットと並ぶ人気スポットです。シンガポールの代名詞ともいえるマリーナ・ベイ・サンズは地平線から空へと高く屹立し、ひと目見たらはっと息を呑むでしょう。ガラスとコンクリートで舗装されたストリートは緑あふれる公園とうまく共存し、存在感あるセントーサ島のマーライオンは静かに大地を見守っています。かつてのイギリスの植民地は、今や香港・北京に次ぐアジアの高級都市。また東南アジアでは唯一、全クレジットエージェンシーから最高点のAAA評価を受けた国でもあります。シンガポールは急成長を遂げた”アジアの虎”と呼ばれる国のひとつです。ラッフルズホテルのロングバーでピーナッツの殻を床に捨てながら(一世紀以上続く伝統ですよ)一番人気のシンガポールスリングを飲み、時間が経つのがどんなに早いか、世界の街がどのように表情を変えていくかに思いを馳せるのも一興です。
とても清潔でルールが厳しいシンガポールは、一度訪れるとハマってしまうこと間違いなし。住むにはこれ以上の場所はないと言う人も多くいます。
シンガポールでやること
シンガポールを存分に楽しむには、新しいものと歴史あるものを上手に調和させましょう。オーチャード・ロードで倒れるまでショッピングし、クラーク・キーで果てるまで踊り、ギャンブルをして、ぶらぶらして、散財して、食事もプラナカン料理、マレー料理、中華、インディアンとベストを楽しみ尽くしましょう。いくつかオススメプランを挙げておきます。
- シンガポールといえばマリーナ・ベイ・サンズ ホテル&カジノです。55階建てのタワーが3棟連なった全2560部屋のホテルは、美術館、2つの映画館、スケートリンク、7つのレストラン、絶景が楽しめるプールと盛りだくさんです。
- シンガポール・フライヤーは忘れられない体験となるでしょう。2008年に完成した全長165mの観覧車は、あの有名なロンドン・アイより30mも高いのです。
- セントーサ島のアドベンチャーパークとアトラクションで弾けましょう!噴水ダンスショー観劇や、アジア大陸最南端の場所などが楽しめます。ケーブルカーに乗って、たくさんの海上コンテナで埋め尽くされた巨大な港を見に行きましょう。
- シンガポール動物園とナイトサファリは観光客の必見スポットとして長年人気です。大人だけでも行く価値十分です。
- シンガポールはアジアじゃないって?それならリトルインディアかシンガポール・チャイナタウンでローカルフレーバーを楽しみましょう!
シンガポールに来ないということは、建国の父であるラッフルズ卿への尊敬の念を持っていないことに等しいです。彼の偉業を称えながら、ラッフルズホテルでシンガポール・スリングを飲みましょう。ラッフルズ卿、あなたの偉大な功績に乾杯!