バンコクからハジャイへの行き方
大概の旅行者にとって、ハジャイは、タイ南部に向かう大型乗り継ぎ地点でしかないので、市内を散策しようという人はあまりいません。そのため、駅やバス停の印象がハジャイの町の印象になってしまいがち。けれど、タイ南部の県を旅するなら、ぜひハジャイに立ち寄って、伝統とモダン性が交わる勢いのある町ならではの、特別な雰囲気を味わってみて。カラフルなマーケットの隣に最新ショッピングモールが並び、屋台のカレーもあれば、絶品マレーシア料理や中華料理のレストランもあり、本格ビジネスホテルやフレンドリーで懐かしい中国系ゲストハウスも、なかなかの繁盛ぶりを見せています。
バンコクからハジャイへの行き方
バンコクからハジャイまで陸路での移動をお考えの場合は、最低12時間半、ひどい時は17時間ほどかかる長旅となるので、覚悟しておきましょう。バスの方が所要時間が短く、便数も多いけれど、電車の方が快適な旅が望めます(もちろん通常座席ではなく、寝台車を予約すれば、ですが)。
バスを使ってバンコクからハジャイへ
バンコクからハジャイ行きのバスは、サイタイマイと呼ばれる、バンコク南バスターミナルから出発します。バンコク〜ハジャイ間は、スリ・サイアム・ツアー(Sri Siam Tour)やサイアム・レーン・ツアー(Siam Lane Tour)、ピヤ(Piya)をはじめ、複数のバス会社が往来しています。県をまたぐ長距離バスはどれも、車内になにかしらのスナックと水を用意しているか、数回ガソリンスタンドでの休憩停車を挟みます。休憩所には、ファーストフードのチェーン店やコンビニ、コーヒーショップ、場所によってはギフトショップや、男性服や女性服を扱うショップが並んでいる場合も。トイレは車内およびガソリンスタンドに用意されているので、タイでは長距離のバス移動も比較的快適です。バンコク〜ハジャイ間はエクスプレス、VIP、VIP24の3種類のバスが往来しています。VIP24は料金が最も高いオプション(約THB1150)ですが、通常のバスは一列4席なのに比べ、VIP24は3席なので、座席間が広く、より快適な旅が可能です。VIP24の出発時間は5:50PM(スリ・サイアム・ツアー運営、ハジャイ着6:20AM)と7PM(ピヤ運営、6:40AM着)となっています。
一日2便あるVIPバスは、どちらも上記と同じ会社が運営しており、料金はTHB850。出発時間は6:50PM(スリ・サイアム・ツアー運営、ハジャイ着7:05AM)と5:30PM(ピヤ運営、7AM着)となっています。
上記バス会社の運営するその他の便はすべて、比較的安い(約THB750)エクスプレス・バスです。サービス内容は基本的に同じですが、コーチ内の座席数が異なります。午後発および夜行バスの出発時間(到着)は、3:30PM(4AM)、4PM(4:30AM)6PM(6:15AM)、8PM(8:15AM)で、早朝便は6:50AM発(7:05PM着)となっています。
寝台列車に比べると、バスはあまり心地が良くないとする人もいますが、バスを利用した場合、バンコクからハジャイまでの所要時間は通常12時間半程度。移動時間が4時間も省けるのであれば、十分検討の価値アリ。
電車を使ってバンコクからハジャイへ
ハジャイは、タイ国有鉄道の南本線沿いにあり、ハジャイ駅は町の中心にあるので便利。マレーシアやシンガポール、ヤラーやパッタニーといった最南部の町へ列車で旅する場合、ここが主要乗り換え地点となっています。バンコクからハジャイまで電車で移動する場合、距離は900km以上、所要時間は14〜18時間なので、チケット選びは慎重に。12go.asiaのリストには、座席のみの車両も含まれていますが、長旅になるので、座席専用で大丈夫か、背中やおしりのことを思いやりつつ、よく考えて選びましょう。バンコク発ハジャイ行きの電車は、午後に出発し、翌日早朝に到着する便が一番便利。バンコクのフアランポーン駅を午後1時に出発し、ハジャイに午前6時に到着する171号、2:45PM発6:35AM着の35号、3:10PM発7:20AM着の37号、3:35PM発9:15AM着の169号などがあります。どれも、値段と質のバランスが良く、大人気のエアコン付き二等寝台車のオプションあり。チケットは便により若干差があるものの、約THB1100〜THB1200程度です。
また、上記と同料金でエアコン付き女性専用二等寝台車を用意している列車もあります。女性および子供連れの女性のみが利用できる車両で、一人旅で訪れる女性には特におすすめです。通常、女性および子供専用車両には明るいピンクのプラカードがついていて、目印となっています。37号には女性専用寝台車が用意されています。
備考:エアコン付きの車両は、冷え過ぎることがあります。冷えやすい人や、寒いのが苦手な人は、扇風機付き二等寝台車をご検討ください。扇風機寝台車は、THB800〜THB850と、多少安くなっていて、171号および169号に用意されています。
バンコク〜ハジャイ間を最も贅沢に旅するなら、エアコン付き一等寝台車をセレクト。35号には2名様一等寝台車があり、料金はTHB1850となっています。移動所要時間を考慮すると、なかなかお得な値段設定です。
冒険心旺盛な人、または予算節約モードで旅している人は、座席のみのオプションもあり。171号には扇風機付き二等席車両があり、料金はTHB675です。一番安いチケットですが、ハジャイまで17時間、座席のみでの移動となるので、心の準備をお忘れなく!
また、上記にない41号には、エアコン付き二等席が用意されています。南方面行き列車の中で最速で、バンコクからハジャイまでの所要時間はたった14時間となっています。フアランポーンを10:50PMに出発し、到着は午後12:35PMとなっています。
ハジャイ乗り換え
ハジャイから、マレーシアおよびシンガポールへ
ハジャイ・インター・トップ・エクスプレス(Hatyai Inter Top Express)は、クアラルンプール行きのバスを1日4便運航していて、それぞれ所要時間は8時間、料金はTHB800となっています。また、クアラルンプール発シンガポール行きのバス(4時間半)に乗り継ぐことも可能。ハジャイでは、クアラルンプール行きのハジャイ・インター・トップ・エクスプレスバスは、マナスルーディー通り(Manasruedee Road)脇にある、赤いCIMB銀行のハジャイ支店の隣、ニパトゥティット3丁目通り(Nipatuthit 3rd Road)から出発します。ビリオン・スターズ・エクスプレス(Billion Stars Express)社は、ハジャイ発 スンガイ・ニボン行き(ペナン島)と、マレーシア本土のバターワース行き のバスを1日1本運行しています。このバスは、サンチャン通り(Sangchan Road)脇のシューティット通り(Sheutit Road)にある同社のハジャイ・バス停から出発。所要時間は約3時間で、料金はTHB350です。
スンガイ・ニボンからは、同じくビリオン・スターズ社が運営する9:15PM発イポー行きのバスに乗り継ぐことも可能。所要時間は2時間で、料金はTHB170。このバスはその後 、シンガポールのゴールデン・マイル・タワーへと走り続けます(8時間40分、THB550)。
備考:ハジャイからマレーシア、または、ハジャイからシンガポールへのチケットを購入する場合は、事前にビザ申請の必要があるか確認しておきましょう。