バンコクからカンチャナブリまでの行き方
“カンチャナブリ”と言うと、まず最初に思い浮かぶのはクワイ川に架かる橋です。県内には、第二次世界大戦の歴史ある場所があるのが事実ですが、カンチャナブリは戦争の悲惨さだけではありません。ほぼ一体をジャングルで覆われた、間違いなくタイ国内で一番緑豊かな所です。観光地化されていても、カンチャナブリは国内でももっとも美しい滝のひとつ、エラワンの滝があり、今や歴史公園でタイのクメール建設の重要なモニュメントであるプラサートムアンシンもここで発見されました。クワイ川岸沿いの田園風景には、所々にラグジュアリーなリゾートが立ち並び、安宿もあります。タイ‐ミャンマー国境にある小さな町サンカブリ(Sangkhlaburi)まで西に冒険を続けると、未開発の自然に出会え、本場のモンカレーに、昨今には珍しい鳥も見れる別世界の感覚を味わえます。
バンコクからカンチャナブリまで
カンチャナブリは、バンコクの西150kmほどにありますが、バス・バン・タクシー・電車で行っても2時間半ほどかかります。タクシー貸切が速く簡単に行く方法で、バンは料金とクオリティの面から良く、電車は安いですが信頼性がありません。
バンコクからカンチャナブリまでバス・バンでの行き方
圧倒的多数のカンチャナブリ行きのバスは、バンコクの南バスターミナルサイタイマイ(Sai Tai Mai)から出発します。クワンチーヴィーツアー(Kwan Chee Vee Tour)を含む、いくつかのプライベートバス会社は北バスターミナルモーチットからバンを出しています。モーチットからだと少々長めの約3時間がかかります。バンのチケットは150バーツですが、荷物用スペースが限られていますので、20Lバックパック以外をお持ちでしたら荷物用にもう1枚チケットを買う方が良いかもしれません。バンコク早朝4am発、カンチャナブリ7am着から毎時間モーチットからカンチャナブリまでバンが運行していまして、最終は6pm発9pm着です。モーチットバスターミナルは市内北部にあり、ドンムアン空港に到着してすぐにカンチャナブリに行く場合には、出発地点に最適です(また逆に、カンチャナブリから空港に行きたい場合にも)。中心地からだと、BTSモーチットで降りて、バスターミナルまでタクシーに少し乗ってください。
カンチャナブリでは、クワンチーヴィーツアーが、市内南部のユートン(U-Thong)ソイ4とソイ6の間、ゲストハウスのエリアから約2.5kmほどの所にある、カンチャナブリバスターミナルまで乗客を乗せます。宿泊施設までは、ソンテウに乗るか(1人10バーツ)、バイタク(40バーツ)を検討してください。
ハヌマンツアーサイアム(Hanuman Tour Siam)は、バンコクのヴィクトリアモニュメントから乗客を乗せます。バンコク中心部や、スクンビット通り沿い、どのBTS駅最寄に滞在している場合、またヴィクトリーモニュメント周辺にあるバン運営会社を利用して他の目的地からバンコクに到着した場合は、とても便利です。ハヌマンツアーサイアムは、180バーツでチケットを販売しており、カンチャナブリのルート3199(ラドヤイボープロイ(Lad Ya–Bo Ploy))と3086(タノンプラクルソン(Thanon Phra Kru Son))の交差点まで行きますが、カンチャナブリの中を通り過ぎていく際にドライバーにどこで降りたいか伝えてください。バンは、5am~6:20pmまで毎40分ごとに出発します。
バンコクのカオサン通りエリアからカンチャナブリまでの直通もあるので、このエリアに滞在している場合はバス停までの移動時間を短縮できて賢明な選択です。タイスリラム(Thai Sriram)はチャクラボンセ(Chakrabongse)通りにある同社のオフィス、マヨム交差点、カオサン通りの南西に1区間の所から1日4本出発します。カンチャナブリでは、ユートン(U-Thong)ソイ4とソイ6の間にあるカンチャナブリバス停に到着。チケット代金は250バーツです。
一口メモ:カンチャナブリの宿泊所を事前に予約していない場合は、遅くても正午までには着くようにしましょう。閑散期でもすぐに予約でうまってしまい、週末はいつも満室です。そうは言っても、野宿になることはありませんが、予算よりも多く支払うことになるかもしれません。
バンコクからカンチャナブリまで電車での行き方
タイ鉄道南本線(西本線)のナムトック(Nam Tok)行きが、カンチャナブリまで行きますので、厳密に言えばバンコクからカンチャナブリまで電車で行くことが出来ます。この路線はトンブリ(Thonburi)から始まりまして(フアランポーンからカンチャナブリまでの直通はありません)、ナムトックが終点になります。電車で行く利点は、カンチャナブリの駅がゲストハウスエリアから徒歩圏内(約500m)にあることです。欠点は、3等列車で扇風機付きしかないことです。チケットは当日買ってください。バンコクからカンチャナブリまでタクシーでの行き方
PGS社は、バンコクのどこからでもカンチャナブリまでプライベート送迎をしています。所要時間はたったの2時間半で、車体は3名乗りトヨタカムリ(3000バーツ)か、9名乗りトヨタコミュター(3400バーツ)から選べます。料金は全て含まれているので、高速代金や特定場所での乗り降りの追加代金はいりません。また、ベルトランスポート(Bell Transport )がバンコクからカンチャナブリまでVIP送迎を行っています。クワイ川まで、スタイリッシュなマルセデスSクラス(1台8800バーツ)や、マルセデスヴィトバン(1台11000バーツ)で行ってみてください。
ドイツ製の乗り心地と安全を好む方達もいらっしゃいますよね?
カンチャナブリ内の移動方法
カンチャナブリの全ての見どころは、町外れにありますので、個人的に移動するベストな手段は自転車、バイク、または車をレンタルする方法です。マエマンクワエ(Mae Man Kwae)通りにあるツアー会社が、良心的な価格で様々なツアーを催行していますので、パッケージツアーに参加するのも簡単です。メークローン川を渡りたい場合は、5バーツのリバーフェリーで渡れます。
カンチャナブリの宿泊施設
安めの宿は、南部のヒーバオイ(Hee Baoy)3通りから北部のフランス通りにかけてある、メナムクワイ(Mae Nam Kwai)通り沿いに色々あります。数多くのリバーフロントの宿は、川に浮かぶいかだの家です。素晴らしい作りですが、もの凄い大量の蚊がいるので準備は入念に行ってください。メナムクワイ通りには、旅行者向けのもの、レンタルバイク屋(1日200バーツほど)、旅行会社、ATM、セブンイレブンと、沢山あります。もう少しランクが高い方がお好みでしたら、クワイ川鉄橋の周辺にあるリゾートをご検討ください。
カンチャナブリのアクティビティ
カンチャナブリ県は、誇張なしに、全ての旅行者に何かを提供しています。第二次世界大戦関係の場所、ヘルファイアパスや「戦場に架ける橋」で有名なクウェー川鉄橋は歴史好きの方は必見です。象のり体験や、バンブーラフティングはアドベンチャー好きには魅力的でしょう。ファミリー層は、エラワン国立公園で驚愕の滝と、クリスタルの様に透き通った水で泳いだり、またハイキングも楽しめます。フローティングマーケットに行ったり、静かな隠れ家で瞑想をしたり、釣りやカヌーをしたり、サイヨーク(Sai Yok)国立公園で希少動物が生息する洞窟を探検し、またはクロエンクラヴィアスワンプ(Kroeng Kravia Swamp)でバードウォッチングも出来ます。
数日でも一か月でもカンチャナブリで過ごそうが、飽きることがないと断言できます。
カンチャナブリから先:サンカブリ(Sangkhlaburi)で自分のタイミャンマーを探す
木製のモン橋のエレガントなシルエットは、朝露の薄いベールでほどんど見えません。裸足の女の子が、積み重なった金属製のボールを両手にバランスよく持ちながら、ワンカ(Wang Kha)から反対側のクウェンカオレム(Khuean Khao Laem)まで急ぎ足で行きます。ロングテールボートのガタガタとした音が日を告げ、豊かな樹海に囲まれて、遠くで金の仏塔ワットモンが輝きます。
サンカブリを訪れる人達がすべき2つのことは、ワンクラ(Wang Khla)へモン橋沿いに歩き、伝統衣装「ロンジー」を身に着けた男性やタナカの粉を頬につけた女性と子供達に、道沿いのカフェでモンカレーと、橋の絵葉書の様な景色から“タイ版の小さなミャンマー”を体験することです。行った事がある人は、必然的にアマラプラ(Amarapura)を思い浮かべるでしょう。
ふたつめは、サンケン寺まで船旅をすることで、そこは1982年のダム建設前にはモン族の主要なお寺でした。カオレム(Khao Laem)貯水池の水かさが比較的低いので、ほぼ一年中お寺の中を歩けますが、雰囲気はにじみ出て来るようです。特に橋とお寺がミステリアスに見えるので、一日中雨が降る夏はより楽しめるでしょう。船代は、素晴らしく良心的な価格でお寺まで300バーツです。
より良い体験には、橋のタイ側にあるPゲストハウスのスィートルームを体験してください(900バーツ)。こちらのスィートルームはメインの建物の2階にあり、橋とワンクラ(Wang Khla)のチェディブッタカヤ(Chedi Buddakhaya)をのぞむ素晴らしい景観を眺められるバルコニーがあります。モン側に滞在すると決めた場合は、夕暮れ時にPゲストハウスへ良心的な価格でおいしいディナーを味わいに行ってみましょう。
一口メモ:カンチャナブリ‐サンカブリ間を運行するローカルバスがありますが、国境の街へ行くルート323は個人で移動するのがベストです。バスで行くと、旅路の楽しみが半減し、トンプラプム(Thong Pha Phum)に立寄って、ワットタカヌン(Wat Tha Kha Nun)へと丘を上がって景観を眺め、名前も知られていない地元のおいしいタイコーヒーを味わったり、ヒンタット(Hin Tat)温泉に寄り道することもできません。